セブンチョーク 

ミニマリスト 旅 日記  by チャコペン

東北一周(その前に)

こんばんは。これから冒険に出かけるチャコペンです。

朝5時出発で、東北に行ってきます。バイクで東北一周してきます。

 

今旅の僕の相棒を紹介しておこう。

f:id:chalkpen:20161015232021j:plain

「オレンジ・ボーイ」ことスズキのジェンマだ。

僕は普段、モノに名前を付けるなんてことはしない。故に僕のモノで名前があるのはこいつだけだ。とは言っても、このバイクを買ったのは2年前だが、もっと愛着を持ちたくて、つい先月に名前を付けたのだ。その外観から安直ではあるがしっくりきたので、こう呼ぶことにした。

僕がバイクの免許を取ったのは社会人3年目の夏だった。免許自体は学生の時から欲しいとは思っていたが、叶わずに社会に押し出されてしまった。そんな時空の流れに逆らえずに、社会人として暇と金を持て余していたとき、たまたま見た雑誌でこのバイクと出会った。この近未来を思わせる流線型のフォルムと艶かしい曲線美に心を奪われ、気付いたら僕は、教習所へと足繁く通っていた。

だが、その情熱も長くは続かなかった。順調に最短で免許を取得したが、そのときには、僕は車と原付、さらに自転車を所有していた。車は、社会人になったとき、仕事上の都合で必要になり、家のものを父親がくれたのだった。当初は仕事で毎日車を使っていたが、やがて部署が変わり、あまり乗らなくなっていた。休日にたまに乗ろうとすればバッテリーがあがっていてエンジンがかからないことがしょっちゅうだった。免許を取得したのはこの頃だったが、遠くは車、近くは原付。これがベストで、23歳の誕生日に買った自転車すら乗っていなかった。そもそもバイクなんて重いしでかいし寒いし不便で危ない。現実を見たとき、このビッグスクーターの入り込む余地はなかったのだ。


 

(23歳の誕生日に買った自転車)

月日が流れ、仕事を辞めて世界一周に出たとき、父親が家の車を新車に入れ替えるということで、この車は下取りに出された。家には新車がやってきたが、もちろん僕の所有ではない。

それからさらに歳月が過ぎ、初めて僕があのバイクに恋をして、免許を取得してから4年が経ったころ、きっかけは忘れたが、バイクへの愛が再燃した。ネットで中古車を見ていると、たまたま6年落ちだがすこぶる状態のいいこのバイクが載っていた。値段も新車とそんなに変わらない。まだ本気で買うつもりはなかったが、とりあえず見学だけと思い、お店に連絡して行ってみたら、その場で手付け金を払っていた。「やっぱり」「まんまと」等という声が第三者から聞こえてきそうだが、これはお店の人に買わされたのではなく、背中を押してもらったのだと僕は思っている。内心では買ってもいいと思っていたが、安い買い物ではないのでなかなか踏ん切りがつかないでいたからだ。こうして当時のチャコペン財閥の3分の1をはたいて4年越しの恋を実らせたのだった。

そして、この「オレンジ・ボーイ」を手に入れたとき、僕はどこまでも行ける気がした。いつかこいつで東北を一周したいと夢をみていた。しかし、さすがに僕もそこまでバカじゃない。そのときでさえも、そんなのは夢物語で現実にはできないことだと思っていた。友人にも、内心では無理だと思い、自分でも冗談として、東北を一周すると言っていた。それがまさか実現しようとは。

このバイクに乗りたいと願って免許を取り、このバイクを手に入れ、そして、このバイクで東北を一周したいと願って、現実になる。最近、脳科学や心理学に触れている書籍を読むことがあったが、全ては自分の意志ひとつだが、神の手が働いているといえるだろう。

僕は関西に移住してしまう。関東にいるうちに、東北を回らないといけないのだ。今旅は一応2週間ぐらいみているがロングツーリングは初めてだ。というか泊まりで出かけたこともない。バイクのメンテナンスも何もできない。大丈夫なのか?と聞かれることもあるが、そんなのはやってみないとわからない。まずは踏み出すことが大事だ。

行くぜ、東北。仙台の先の未踏の地へ。

 

ちなみに一つ言っておくと、僕はバイクに全く興味がない。斬新なフォルム故、あまり流行らずに廃盤となってしまったため、巷では珍しがられ、よくバイク乗りに話しかけられることがある。バイクの車種や部品、マフラーがどうのとか言われても何もわからない。オイル交換すらできないのだから。鉄道マニアでも、乗るのが好きな乗り鉄や、写真を撮るのが好きな撮り鉄がいるように、僕はバイクに乗るのが好きなのだ。森の中を風を感じて走っているときはすごくリフレッシュできる。僕にとってバイクはリフレッシュするための道具なのだ。

 

関連記事

7chalk.hatenablog.com